『関ジャム』でデビュー曲特集!音楽界に衝撃を与えた10選
放送後には音楽配信チャートに直結する人気番組「関ジャム 完全燃SHOW」の2019年10月20日(日)放送回は「日本の音楽史を変えたデビュー曲特集!!」を放送。
スタジオ解説には寺岡呼人、松尾潔、Kan Sanoの音楽プロデューサー3人が出演。新旧問わず音楽界を見てきた彼らが独自の目線且つ、音楽業界全体の目線で衝撃度の大きいデビュー曲を解説してくれました。
―――番組公式HPより
アーティストゲスト : 寺岡呼人、松尾潔、Kan Sano
トークゲスト : 高橋茂雄(サバンナ)、市川紗椰
進行 : 斎藤ちはる(テレビ朝日アナウンサー)
日本の音楽史に衝撃を与えたデビュー曲
3人の音楽家がセレクトした10曲の前に、日本の音楽史に衝撃を与えた有名なデビューをご紹介。
サザンオールスターズ「勝手にシンドバッド」
1978年6月
尾崎豊「15の夜」
1983年12月
ストレートな歌詞で若者のカリスマに!!伝説のシンガーソングライター
思春期ならではのストレートな歌詞が衝撃。自身の実体験をもとの書かれた歌詞は同世代のリスナーから絶大な支持を集めた。CHEMISTRY・家入レオ・あいみょんなど様々なアーティスト達も影響を受けたと公言。
PUFFY「アジアの純真」
1996年5月
独特の歌詞とメロディーで話題を集めた脱力系ソング
独特な歌詞の世界観。2人のビッグスターによる衝撃的競作。
男女問わずカラオケの定番曲として浸透。デビュー曲以降もトータス松本や草野マサムネなどが楽曲制作に参加。
椎名林檎「幸福論」
1998年5月
新宿系という新しいジャンルを確立 女性シンガーソングライター
個性的な歌詞と歌い方は女性ロックシンガーに衝撃を与えた。
デビュー当時から広末涼子やともさかりえなどにも楽曲提供していた。
宇多田ヒカル「Automatic」
1998年12月
15歳で衝撃デビュー R&Bに新風をふかせた天才少女
まるで洋楽かのような曲と歌い方は当時の音楽シーンに大きな影響を与えた。
当時15歳の少女が作詞・作曲を手がけていた事も衝撃。
※同い年のKan Sanoは、当時相当な衝撃を受けたとのこと。
ポルノグラフィティ「アポロ」
1999年9月
独特の音楽性と岡野(Vo)の美声が当時衝撃を与えた。
Official髭男dismをはじめ様々なアーティスト達が影響を受けたと公言。
プロが唸った 衝撃のデビュー曲 10選
THE BLUE HEARTS「リンダリンダ」
1987年5月
バンドブームの中 異彩を放った4人組
【寺岡呼人コメント】
パンクロックが主体なのに、根底にはフォークやブルースっぽいところがあり、セックス・ピストルズのような本場のパンクではなく、強烈な言葉を彼らが好きなパンクロックに乗せただけというスタイルが大きく影響を与えたと思う。
SPEED「BODY & SOUL」
1996年8月
密かにR&Bの地盤を作った女性 SPEED
【松尾潔コメント】
イントロに、R&Bの「記号」とも言える黒人女性のような野太い声のコーラスをフィーチャーし、その直後に爆発するR&B人気の予兆を告げていました。その布石を実力派アーティストではなく、大人びた声質とアイドル要素を併せ持つ少女グループのデビュー曲に落とし込むことでより一層インパクトを与えた。
シュガー・ベイブ「DOWN TOWN」
1975年4月
J-POPのコード進行を買えた衝撃のデビュー曲
【Kan Sanoコメント】
フォーク全盛の時期に、この楽曲の登場は衝撃的だったと思う。当時ははっきりと分かりやすいコード進行が多かった中、少し複雑なコードを使用。今では当たり前に使われるが、このコードを世に知らしめた第一人者だと思う。
※当時は日本で浸透していなかった「メジャーセブンス」というコードを使用
Kinki Kids「硝子の少年」
1997年7月
(※moraでの配信はありません)
【松尾潔コメント】
少年期のほんの一時期にしか出せないイノセント感が山下達郎さんの曲と松本隆さんの詞で見事に表現されている。山下達郎さんのこの作品をきっかけに、ジャニーズに楽曲提供をしたいと思う人が増えたと思います。
絢香「I belive」
2006年2月
【Kan Sanoコメント】
絢香さんはシンプルなコードから新しいメロディーを生み出す天才。10代のデビューでここまで完成されているのは、宇多田ヒカルさん以来の衝撃でした。
はっぴいえんど「はっぴいえんど」
1998年12月
日本のロック創成期に活躍したバンドのデビュー曲
【寺岡呼人コメント】
当時、ビートルズなどブリティッシュロックが人気だった頃、あえて日本語の歌詞でロックを追求したバンド。解散後も細野晴臣さんや松本隆さんが活躍し続けたことも日本のロック界に大きな影響を与えたと思います。
Hi-STANDARD「GROWING UP」
1995年11月
(※moraでの配信はありません)
【寺岡呼人コメント】
はっぴいえんどの登場から25年後、日本語歌詞主体の流れを打ち砕くかのように、英語歌詞ブームを起こした第一人者。そして、バンドがレーベルを立ち上げたり、フェスを運営するようになった現在のバンド達のモデル的存在にもなったと思います。
シャネルズ「ランナウェイ」
1980年2月
日本のブラックミュージックの先駆け 男性ユニット
【松尾潔コメント】
本番アメリカでは多かったブラックミュージックの基本的なつくりだが、当時R&Bが浸透していなかった日本に、この形で持ち込んだのはかなり影響力があった。
YEN TOWN BAND「Swallowtail Butterfly~あいのうた~」
1996年7月
90年代に流行したある音を世に知らしめたデビュー曲
【Kan Sanoコメント】
TKサウンド全盛で打ち込みの音楽が多かった当時、生楽器主体のクリアなミックス。また音数の少なさも、他の楽曲に比べると異色で逆に新しさすら感じさせた。さらにインロトに使われているのは「サイン波」という音で、この音を90年代に流行らせたのがこの楽曲だったと思います。
岡村靖幸「家庭教師」
1990年11月
※デビュー曲ではないが、デビューから4年でどんどん芸術性を増した時の楽曲
【寺岡呼人コメント】
どんどん歌詞が変態チックになり、その進化の過程をファンもリアルタイムに楽しむことができた。この進化過程を見せつけ、独自の世界観を確立したこの楽曲は岡村靖幸にとっても、J-POPにとっても新しい局面を迎えるインパクトがあったのではないか。